鍼って痛い？お灸は熱い？
鍼灸治療に興味を持っているものの、鍼を刺したりお灸の熱さに対して不安を感じることもあるでしょう。しかし、鍼灸治療の根本的な施術内容についてご理解いただければ、不安を感じる治療ではないと考えてもらえるでしょう。
そこで本コラムでは、鍼灸治療の基礎について解説します。鍼灸治療はリラクゼーションや体調の改善などさまざまな効果をもたらします。ぜひご参考にしてください。
鍼治療は痛いのか？
髪の毛程度の細い鍼を使うため、非常に痛みが少ない治療となります。しかし、指先など末端部分に鍼を打つ際は、打ち方によって「何か刺さったかな」や「チクッとした痛み」程度の刺激を感じる可能性はあります。また、鍼の痛みとは別に鍼独特の「ひびき」を感じるケースがあります。人によってはずんとした重さ、好転反応によるだるさ、または電気が流れるような感覚を覚えるかもしれません。しかし、そういった感覚は鍼がしっかり身体に効いている証拠であり、時間が経つにつれ軽減していくものです。
鍼灸治療は投薬による治療とは違い、副作用が少ないのも魅力の一つといえるでしょう。
お灸の熱さは我慢できる程度なのか？
お灸は肉体的な痛みをやわらげるだけでなく、血流や自律神経の回復を促して身体の状態を整える施術です。
お灸は艾（もぐさ）を燃焼させるため「とても熱いのでは？」と不安になる方が多いのですが、実際には熱いよりも温かいと感じます。お灸にはさまざまな種類があり、症状ごとに使い分けるため、気持ちのよい温かさを感じるものもあれば、一瞬熱さを感じるものもあります。
現在のお灸は、無痕灸が一般的です。無痕灸は、肌に痕を残さず、やけどのリスクを最小限に抑えたお灸の使用方法です。無痕灸には数種類の施術方法があります。粒程の艾を直接皮膚の上で燃やし、熱を感じ始めたタイミングで火を消す知熱灸や、台座などの上で燃やし輻射熱で刺激を与える温灸などがあります。お灸を用いることで、血行促進、疲労回復、ストレス解消などの効果が期待でき、お灸の自然治療効果を安心して享受できます。肌への優しさと効果のバランスのちょうど良い所を選びながら、多くの人が治療を受けられる点が大きな特長です。
痛みがある症状には必ず「原因」があります。この原因となる痛みを、鍼灸によって根本から改善してみてはいかがでしょうか。